おばあちゃん

2007年1月7日
以下、長文失礼。
身内の話です。

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僕の祖父母は4人いたわけですが、健在なのは今年83歳になる母方の祖母のみです。足首の関節痛を患っていて、歩行はゆっくりですが、その他は概ね健康です。

祖母は若かりし日は学校の先生で、同じく学校の先生をしていた祖父と知り合い、周囲の反対を押し切って結婚したとのこと。祖父が結核だったことと、貧乏な寺の住職もやっていたのが周囲の反対の理由だったそうです。

その後、2人は長女、次女、長男、次男の4人の子供をもうけました。
長女・・・僕の母親。
次女・・・バツイチで現在も独身。
長男・・・先生兼住職。ずっと独身。
次男・・・15年ほど前に不慮の事故で逝去。

戦後の貧しい時代に結核のため入退院を繰り返す夫の看病をしながら、寺を守り、子供4人を育てるのはさぞかし不安だったろうと思います。
おまけに家には出戻りの小姑(祖父の姉)までいて祖母はどれほど辛い日々だったのでしょうか。

祖父の結核は完治したものの70歳でガンで死ぬまで色々な病気を患っていたので、祖母は自分で病院に送り迎えが出来るようにと60歳でクルマの免許をとったそうです。今も時速30キロぐらいでゆっくり運転しています。
その後次男は東京で寝タバコが原因の火事で亡くなり、次女は不倫して離婚してしまい、長男は頑なに独身を守り通すなど、祖母の人生には心休まる時というのがなかったのではないかと思います。

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そんな祖母を支えてきたものは何だったのか。

ひとつは祖父への愛。

そしてもうひとつは宗教に対する信仰心ではないかと思います。
祖母が嫁いだ先の寺は「浄土で真のさとりに至る」的な教えを標榜している宗派でして、祖母は現世のことはそこに至るまでの過程であるという理解・認識を自然に行っていたのではないかと思います。
僕自身は無宗教、無信仰な人間ではありますが、人生を豊かに生きるために宗教を活用する人に対して否定はできません。

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今回の年末年始は僕の息子を祖母のところに連れていきましたが、「あんたに一番会いたかった。あんたが一番好きじゃ。」と言いながら曾孫を抱っこして可愛がる祖母を見て、心から長生きして欲しいと思いました。

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